Journal of Amusement Mechanics

元TRPGプレイヤーがゲームシステムを中心に考察していきます。

Ooparts and Outsiders1:概要

イントロダクション:

-物語の主人公がその作者を知ることができないように、我々はその創造主を知ることはできない-

ここは剣と魔法が入り乱れるファンタジーの世界。世界の秩序は乱れ、国同士が争い、ならず者が横行し、恐ろしい魔獣や悪霊が跋扈していた。人々は身を寄せ合い、細々とした営みを繰り返しながらいつか現れる伝説の勇者の来訪を待ち望んでいた。

いたって普通なファンタジーの世界-のはずだった。

ある者はその世界から脱出する術を探していた。
ある者はその世界の神に接触することを欲していた。
あるものはその世界に混沌と崩壊をもたらす夢を見ていた。
彼ら、来訪者-アウトサイダー達は各々の思いを胸に密かに行動を開始していた。

謎の鍵を握るのは、名も無き超越者-オーバーロードと、あなたの持つ場違いな工芸品-オーパーツ。あなたはアウトサイダーの一人として、自身と世界の運命の選択に身を投じていく。

 

基本情報1:5つの能力と能力配置

キャラクターの能力は、強靭・器用・敏捷・知性・精神の5つで表されます。5つの能力は、2~20の番号が記載された19行のマスのいずれかに配置します。マスの位置によって配置に必要な能力値(経験:1~10)が異なります(11のマスには能力値10分の経験が必要)。能力と能力の関係がこの能力配置によって表されます。

基本情報2:判定方法

能力配置を参照し、2D10(10面ダイス2個の和)の番号と判定で用いる能力の差が難易度以下であれば成功です。例えば、難易度1で強靭を用いた判定を行う場合、11の欄に強靭があれば、2D10が10・11・12のいずれかで成功となります。ちなみに、経験の欄の合計値は100パーセンタイル成功率を表しています(上記の例では9+10+9=28%)。1度のロールで複数の能力に対して判定することもあります。

 

基本情報3:波長と同調

世界は周期的な法則に支配されており、生物はその周期に同調することで大きな力を得ているとされています。これを波長と呼び、2~20の数字で表されます。波長は冒険の場面転換の際にゲームマスターがD20をロールすることで決定します。このとき、キャラクターは経験値を1点獲得します。キャラクターの行動が波長と同調すると、通常よりも優れた能力を発揮できるかもしれません。

 

基本情報4:オーパーツ

プレイヤーキャラクターが原則1個身に着けている不思議な力を秘めた工芸品で、ファンタジー世界では場違いなもの、使い道がわからないものとして認識されています。オーパーツを所有している場合、任意のロールにおける2~20の出目一つをオーパーツに記憶させることができます。ただし、そのロールを用いた判定は自動的失敗となります。記憶した出目は任意のタイミングで判定に使用することができますが、一度使用すると次に記憶させるまで使用することはできません。