Journal of Amusement Mechanics

元TRPGプレイヤーがゲームシステムを中心に考察していきます。

TRPGの系譜:サンドキャッスルTRPG(2023)

サンドキャッスルTRPG

国立天文台がTRPGを開発!? オンラインで遊んで学べる『Sandcastle』 - KAI-YOU.net

  • 通称:No data
  • 初版:2023年(日本)
  • 開発者:ラムゼイ・ランドック/国立天文台天文情報センター出版室 
  • 世界観:科学の発達したファンタジー世界
  • ワールド名:ドメイン
  • 通貨:コイン/ピース
  • 目的:TRPGを活用して科学や天文学を普及すること
  • キャラメイク:基礎能力値P/亜種C/戦闘様式C/技能C/装備P
  • パラメータ:基礎能力値+副能力値
  • 種族(亜種):人間/エルフ/オニ/ドワーフ
  • 職業(戦闘様式):エネルガー/ストライカー/ハリアー/ヘクサー
  • 能力値:筋力/敏捷力/耐久力/知覚力/意志力/体現力(6種)
  • リソース:HP/PP
  • ランダマイザー:3D6
  • 判定方法:上方判定
  • クリティカル:なし
  • ファンブル:なし
  • 無限ロール:なし
  • 戦闘時間:6秒/ターン
  • 重量システム:あり/重量制限
  • ヒーローポイント:なし
  • キーワード:国立天文台
  • 参考文献:国立天文台特設サイト
  • プレイ歴:なし
  • 同時期の作品:Dungeons & Dragons: Honor Among Thieves

国立研究機関が開発・発行した世界初のTRPG。公式ウェブサイトから無料でダウンロード可能。開発者のラムゼイ ランドック氏はフロリダ州出身の国立天文台の職員で、SFと日本文化を愛する人物。開発の経緯として新型コロナウィルスの影響があったことがルールブックに記載されている。世界観はファンタジーをベースにしながらも「時代錯誤的に」科学が発展したドメインを舞台としており、SFや天文学といった(趣旨に沿った)トピックを取り扱うこともできる。基本判定は3D6の合計値を用いた上方判定であり、能力値によって±2の補正を受ける。重量システムや戦闘時間など、TRPGのシステムとしては原点回帰したものとなっている。国立機関によるTRPGのリリースとしては、NASAも同様にオリジナルシナリオ”The Lost Universe”を公開しており、TRPG活用の幅の広がりと新たな展開を感じさせるものといえる。今後に注目である。